高橋英樹・作
Hideki TAKAHASHI Works
枠縁創作作家としての私の作品を紹介します。
額縁の作家ってなんやねん?ということなんですが、額縁は芸術品や工芸品として扱われにくい作品だとずっと感じてきました。
おそらく、額縁だけでは作品として完結していないとの認識が一般的ではないかなと思います。
ヴァザーリさんや、ジョットさんなどより以前の頃は、芸術家は職人の色が強く、額縁は壁の一部でしょう?的なものでしたが、いつの間にか美術は宗教的な面から飛躍して、人々に求められる存在になり、額縁は絵を待つ存在になったことが、一般の認識に影響してると思てます。
一般の認識などおいそれと変えれるもんではないですし、仕方ないんですが、ただ、額縁というものが、果たしてひとつの完結された作品として存在しうるのか、あるいは、見る人にインスピレーションを与えることができるのか、ずっと考えていました。そこで、是非のその先に向かって挑戦をしようと思い立ち、アーティストとして作品を作り始めました。
あほなことで笑われると承知のうえですが、いつか認識を変える作品を創作して、美術・博物館に収まる日をを心に据えて制作に没頭してます。
このお話はまるで昭和のガキんちょが将来なりたい人で、仮面ライダーって言うてるみたいな話です。
This is an introduction to my work as a frame creative artist.
What is a frame artist? I have always felt that frames are a type of work that is difficult to categorize as a certain art or a certain way.
I think this is probably because a picture frame alone is generally perceived as an incomplete work of art.
Before Vasari and Giotto, artists were seen as skilled craftsmen, and picture frames were seen as just a part of the wall. But before we knew it, art had made the leap from a religious aspect to something people wanted, and picture frames became something that waited for the painting. I think that this has influenced the general perception.
Public perception is not something that can be changed easily, and it can't be helped, but I had been thinking for a while about whether picture frames could exist as completed works of art, or whether they could inspire viewers. So I decided to take on the challenge that lay beyond that, and began creating works as an artist.
I know that this is a silly thing to do and that people will laugh at me, but I am devoting myself to my work, hoping that one day I will create a work that will change people's perceptions and have it displayed in an art museum.
My current enthusiasm is the same as when a little kid says, "When I grow up, I want to be a superhero on TV."
オマージュ作品:エル・グレコ氏
今なおグレコ氏の存在を感じるトレドに数日滞在し、心を打ち付ける作品と静寂な時が記憶に刻まれ、いつの日かオマージュ作品を手掛けたいと思い10年が経ち、ようやく至った作品です。
私の好きな「無原罪の御宿り」を題材にしています。
制作中はグレコ氏と会話しているようで、完成に近づくにつれ嬉しくもあり、切なくも感じる制作でした。
汀 migiwa
穏やかな波打ち際のように、モミの木の板を薄く削り込んでいます。
ちょっと普通と異なる面白みは、留める金具・吊る金具など金属類を用いない仕様です。
裏板は今ではあまり製作されないプロペラ式と呼ばれる形式を用いて、更に塗りを重ねて丁寧に仕上げています。
鵬雲 hoūn
~ 連なる門 続く石畳 明けの輝 古来より流れる祥雲 ~
鵬雲の意匠は、以前に私が彩雲に出会った時の感動を一つの物語的に仕上げたものです。
彫刻による半円状の外周。
一枚一枚嵌め込まれた回廊。
連なる明け星のレリーフ。
点の刻印で描かれた雲紋。
穏やかに仕上がった総柄模様の枠は、この物語がどこの国のものか判別させない雰囲気を持っているように感じます。
この作品は枠の状態で仕上げしたものを、ご注文いただいた方の作品の深さに合わせて調整し完成させてお渡し致します。
オプションによるライナー・木枠・板パネルなどの制作も行っております。
作品名 … 鵬雲
仕様 … 洋金箔瑪瑙磨き仕上げ
枠内寸 … 461×319mm
枠幅 … 44mm
(こちらは1点作品となります)
販売価格(税込)
¥170、500=
二景寧金彩 nikeineikinsai
この金箔仕上げは、下地にボローニャ石膏を塗り、つぎに箔下との粉を溶いて塗ります。
その上から水を用いて金箔を施し、瑪瑙で金箔を磨き更に研磨することで、箔の下にある色を浮かび上がらせる技法です。
製作工程は感覚に委ねることが多く、いつも思いがけない個性との出会いがあり、そのあたりのセッション具合がシリーズの制作の時と違うところだと思います。
この作品は枠の状態で仕上げしたものを、ご注文いただいた方の作品の深さに合わせて調整し完成させてお渡し致します。
オプションによるライナー・木枠・板パネルなどの制作も行っております。
作品名 … 二景寧金彩
仕様 … 洋金箔瑪瑙磨き仕上げ
枠内寸 … 461×318mm
枠幅 … 49mm
(こちらは1点作品となります)
販売価格(税込)
¥90,200-
余情 yojou
この枠縁は、飾るものの雰囲気もしくは余韻と響き合うような意味をこめて「余情」と名付けました。
2種類の仕上げによるこの作品は、内側に木染め木調仕上げ、外側にアンティークのような落ち着いた金箔仕上げで構成しており、和でも洋でもない趣きのある風合いに仕上げています。
この作品は枠の状態で仕上げしたものを、ご注文いただいた方の作品の深さに合わせて調整し完成させてお渡し致します。
オプションによる木枠・板パネルの制作も行っております。
作品名 … 余情 yojou
仕様 … ラワン・桧
木地渋染金彩仕上げ
枠内寸 … 531×367mm
枠幅 … 49mm
(こちらは1点作品となります)
販売価格(税込)
¥138,600-
十紋彫塗銀彩 (紅鳶) jumonhorinuriginsai (benitobi)
十紋彫塗銀彩 (墨鋼) jumonhorinuriginsai (sumihagane)
十紋彫染地 jumonhorisomeji
十紋彫染地 銀彩 jumonhorisomeji ginsai